Sunday Essay

日曜日に公開

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地球環境を転換する生き物たち

シアノバクテリアの出現は地球環境を一変させた.酸素を放出して,それまでの還元性環境を酸化性へと大転換したからだ.それまでの還元的な環境に適応していた嫌気性生物は表舞台から追いやられ,好気性生物の繁栄が始まった. 大気中の […]

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消えた二酸化炭素を杞憂する

金星の大気圧は95気圧でその大気の98.1%は二酸化炭素だ.火星の大気圧は0.0006気圧に過ぎないが,その大気の95.3%は二酸化炭素だ.それに対し,地球の大気圧は1気圧でその78.1%が窒素,20.9%が酸素,0.9 […]

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地球の寒冷化と地表の温暖化を懸念する

原始太陽系星雲の誕生は約46億年前だ.星間雲が収縮して原始太陽が誕生し,その原始太陽を取り巻くようにして形成されたのが原始太陽系星雲だ.原始太陽の放射熱によって星雲の宇宙塵は加熱され,融合して10 km程度の微惑星にまで […]

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陶磁への道 (後編:粘土からセラミックスへ)

カレドニアガラスは葉柄を加工した棒を倒木の穴に差し込み,それにカミキリムシの幼虫を噛みつかせて釣り上げる[1].ダーウィンフィンチはサボテンの刺を嘴に挿んで樹皮の内側に潜む虫をつつき出す[2a, 2b].チンパンジーはオ […]

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陶磁への道 (前編:ビッグバンから粘土誕生まで)

物質の誕生は138億年前のビッグバンが始まりで,その後の恒星内での核融合および超新星爆発における中性子捕獲等によってさまざまな元素が生まれたと考えられている[1a, 1b].これらの元素が集まって太陽系と地球が誕生したの […]

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最小作用の原理は神からの啓示だったのか

ヨハン・ベルヌーイ(Johann Bernoulli)が1696年に提起した最速降下線問題(摩擦のない滑り台を最短時間で滑り降りることのできる滑り台の曲線形状を求める問題のこと)は変分法を用いて解が得られる[注1].正確 […]

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科学的理解を阻むもの

光の直進性,反射の法則,屈折の法則といった幾何光学の法則は古くから知られていた[1, 2].発見者は不明だが,古代ギリシアのユークリッドや古代ローマのプトレマイオスの著書にもこれらの法則は言及されている.幾何光学の法則は […]

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磁気モーメントをスピンと呼ぶのは如何なものか

荷電粒子は電場内ではクーロン力を受け,磁場内ではローレンツ力を受けて運動する.例えば,負電荷をもっている電子は電場内では正極に引き付けられるように運動し,磁場内では磁場と運動方向に対して垂直な方向に力を受けて運動方向が変 […]

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量子論を理解できるのは誰だろう

シュレーディンガーの波動方程式に限ったことではないが,量子論[1a, 1b, 1c, 1d, 1e, 1f, 1g]が分かりにくいというのは誤りで,ファインマン(Richard Feynman)が「誰も量子力学を理解して […]

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原子と核とその内部を調査する

原子の概念の始まりは古代ギリシアの哲学者デモクリトスまで遡ることができるが,気体の性質や化学反応の法則が見いだされてから改めて原子説を提唱したのはドルトン(John Dalton)だ.ドルトンは1808年から3回に分けて […]

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