「その時私は」物語: 高校時代/三億円事件

三億円事件と高校への車通学路

 三億円事件は,1968年12月10日火曜日,朝9時過ぎに起きました。今と違い冬のボーナスを現金で銀行から東芝の府中工場に届けるときに,府中刑務所の北側道路でこの事件は起きました。白バイが現金輸送車を止め,爆弾が車に仕掛けられていると車から全員を非難させ,車の下を調べるふりをして車の下で発煙筒を焚き,危ないので車を移動させるとして,そのまま乗って逃走した事件です。最終的に時効となって未解決事件となりました。

 事件の起きたこの府中刑務所の北側道路は,自宅から高校へ車で通う道でした。5月に自動車運転免免許証をとって時々,高校まで車で通っていました。学校の駐車場に先生の車と並べて駐車していました。このような学生は,私と同じクラスにもいましたが,先日あった高校の同窓会での話では当時車で通う女子生徒もいたようです。まだ,いたのかもしれません。

 話を戻して,この日も寝坊して車でいこうと思っていたところ,そのまま寝入ってしまって結局学校をサボってしまいました。もしこの時,車で学校にいっていたらひょっとすると事件に遭遇したかもしれません。

 その後の捜査で,白バイを運転していたことでバイクと車の免許証を持っている学生には,警察からの聞き込みが多く入ったそうです。あとで聞いた話ですが,お巡りさんから事情聴取があると「私よりあいつの方があやしい」というのが定番だったとか。私も自動二輪の免許証も持っていましたが,警察からのお話はありませんでした。私は品行方正そうに見えるので,「あいつの方があやしい」とのいう範疇に入らなかったのかもしれません。

高校三年の12月のお話でした。

では。

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高橋達人 tatsudoc@nifty.com