「その時私は」物語:たつひとのスキューバ その7

スキューバの思い出その3 その他

【ダビング雑誌に登場】
 月刊ダイバーというダイビングの雑誌が,今は休刊になってしまっていますがありました。このダイバー誌から取材をしたいとのことで海の修復の話をしました。見開き2ページで,本社の総務部の20数階にある応接室で撮った写真が載っています。サンゴの修復の話をした内容です。背景は,やや上方から外の景色が映るような取り方で,どうしてそのような取り方をしているのか尋ねたところ,海に潜っている人は若い人が多くダイビング機材の購入等で費用面にはあまり恵まれていない人が多い,海の仕事をしている人の中にはこのような人もいると紹介することで皆の励みになるとの説明でした。
 

【NHKニュースに登場】
 2005年9月25日の大相撲9月場所千秋楽で,横綱朝青龍が優勝を果たし,史上2人目の6場所連続優勝を遂げたその千秋楽の画面から,18時にNHKのニュースに変わり,そのままテレビをつけていた人は1分15秒後に画面に現れた私をみて,皆びっくりしてひっくり返ったそうです。

(2005年9月25日(日)のNHKニュース18時1分15秒より)

【夢の扉】
 昔,日曜日の夕方6時半からサザエさんの裏番組で「夢の扉 〜NEXT DOOR〜」というテレビドキュメンタリー番組がありました。ナレーションが宮沢りえさんでした。この夢の扉に海の修復の仕事内容を取り上げたいと会社の総務部を通じ連絡がありました。びっくりです。とにかくこの番組では,家の中まで撮影されてしまいます。考える前にやったことは,自宅に電話し家の中の掃除を頼みました。次はこの番組の内容を考えました。大抵,会社で不遇な環境に置かれていて,その中で頑張ってそれを打破するという内容です。つまり,会社の中で悪者を作らないといけません。全社を上げてのプロジェクトなのに,上司を悪者にしたら,会社の中で生きていけません。そこで丁寧にお断りすることとしました。近い内容として,海の修復のプロジェクトをサポートしていただいていた東京海洋大学の先生が「夢の扉」に出ていただいたのでよかったです。

おわりに
 会社へ入社したときは,まさか鉄鋼の事業と関係のない沖縄の海で潜る仕事をすることなど想像もできませんでした。そして最後のスキューバダイビングは,前回お話ししましたように,シドニーの北100kmのセントラルコーストにあるテリガルというダイビングスポットで,水深40mの海底に沈めてあるオーストラリア海軍のフリゲート艦アデレードの船長席に座ったのが最後です。136回目のダイビングでした。ダイビング器材も経年変化で消耗してきたので,そろそろ潮時と以降は潜っていません。良い思い出になりました。

皆さまの「その時私は」物語のお話をお待ちしております。

企画担当 高橋達人 tatsudoc@nifty.com