国際単位系のあれこれ5

正しい言葉使い

言葉使いでもあいまいでは誤解されるので、正しさが必要になります。例えば「紙」というと本やノートを思い浮かべると思います。では、服のカバーに使っている向こうが透けて見えるような紙は「紙」なのでしょうか。これは「不織布」と言って布の一つとされています。投票用紙はプラスチックでできていますが、これは「紙」といっていいのでしょうか。日常生活では普通頭の中に描いているものでお互いに伝え合い、不便も感じませんが、自然科学や技術、そして商売の世界では言葉の定義をはっきりさせて使う必要があります。「ジュース」や「アイスクリーム」が基準通りでないと使えないのはその例です。ジュース風の飲み物でも規格外だと「〇〇オレンジ」などと表しています。 科学の世界ではそこで使う「長さ」や「面積」などの名称についても決められています。前に「比重」という言葉を習ったかと思いますが、これは水を基準にしていて不正確なので使いません。これは「密度」といいます。「密度」というと隙間の有り無しを言っているような気もしますが、科学の世界では体積当たりの質量のことを言っています。その他の名称も一つ一つ決められて規格になっています。

世界共通の決まり事

自然科学の世界ではこの定量性の基となる単位と名称の定義について1960年に国際単位系(SI)が採択されました。これは国際標準化機構(ISO)の規格となっています。世界中のどの国でも同じ規格を使うことで正しく考え伝えることができます。日本でも日本工業規格(JIS Z8000シリーズ)となり、自然科学に限らず全分野で使われています。取引の法律である計量法もこの規格を基にして決められています。 

では、その定めを見ていくことにします。 注)日本工業規格は、2019年に日本産業規格と名前が変わりました。