国際単位系のあれこれ18
数字と単位の表現方法
普通、何気なしに距離一万メートルを10,000mと書いたりしているかと思います。ここには2か所の間違いがあるのです。
まず、数字と単位記号の間にはスペースを入れることが決められています。ルクス(lx)の様にl(エル)で始まる単位を数値と間違わないための配慮かと思います。この例外はSI単位と併用してよいと認められている角度の単位 °(度) 、′ (分)、″(秒)でこれらの時だけスペースを使いません。ただし温度の°は次のCとつながっているので、例えば100 ℃は、100°Cとか100℃とは書きません。100 ℃と書きます。%もスペースが要ります。
,(コンマ)は小数点と決められています。そこで10,000 mは10 mと理解されます。 .(ピリオド)も小数点として認められているのでそれを使うことは問題ありません。但し3桁区切りにはピリオドもコンマも使えません。分かりやすくしたいときはスペースを使います。そこで、最初の例は
10 000 m
が正解となります。例外として西暦年号にはスペースも使わないと決められています。
このスペースによる3桁区切りは小数にも使えます。例えば、
12 345.678 901
などと書くことができます。 ヨーロッパの方から都会の土地1,000 m2を1千万円で譲ると言われたとします。日本風で考えると1 m2当たり1万円で「安い」と思いますが、1,000=1なので、1千万円で1 m2しか手に入らないことになります。ルールを知ることは重要です。