技術英会話エッセイ: 参考にならない英語遍歴 その3 車どうする

 英語がお上手な人はパスしてくださいね。

<留学の準備: ビガーをどうする>
(車の処分)
 留学前に乗っていた車が2代目ホンダアコードの姉妹車の3ドアハッチバックのビガー (Vigor)で,エンジンが1.8L,ヘッドライトが米国ホンダアコードと同じ角型4灯かつ当時は日本ではあたりまえの左右フロントのサイドにバックミラーの角が生えた車でした。
 装備は,上限 100km/hrのクルーズコントロール,走行距離,走行時間,燃費が表示されるナビ,シトロエンのように,ボタン一つで車体が上下動するシステムを有していました。1980年代の車なのに凄いですね。


 日本で中古車として処分すると30万円程度,米国では日本車が人気で中古のカローラが為替が200円/$を超えているときで150万円とのこと日通に照会するとペンシルバニア州に近い,ニューヨークの隣りのニューアークまで輸送費70万円とのこと。輸送費を考えても安いと考え,ビガーを持っていくこととしました。

(車を持って行く準備)
 自動車運転試験場で国際運転免許書を発行してもらえれば,1年間,海外で自動車を運転できます。ただし,短期滞在者だけで,駐在員など長期滞在者は,現地の免許証を取らないといけません。米国は,州ごとに免許証がことなります。
 同様に車も日本から米国に1年間持ち込めます。1年後はどうするかは,どうにかなるだろうと安易に思っていました。自動車のナンバープレートを,国際ナンバープレートに換えないといけません。これはJAFで作ってもらえます。ひらがなの部分が,大文字のローマ字に,漢字の福山が,HSFに。略記号の意味はわかりますよね。

(日通へ)
 このビガーを,東京まで運んで,日通さんに預けました。次に,会うのは米国です。

(何を考えてるんだ/大部屋中に鳴り響く叱責の声)
 しばらくして,所属の室長から呼ばれ,「向こうで車はどうするのか」と質問されました。
室長も北米カナダへ留学した経験があることからアドバイスのための質問です。
  「車を持って行こうかと」
と答えると,次の瞬間
何を考えているんだ。お前は何しに留学するんだ
と,いつもの低音でドスの効いた大声が部屋中に鳴り響きました。その室長に,
  「今頃,車はパナマ運河を越えたあたりかと。
  「・・・・」
 室長の思考がストップしている間にその室長の姿を見ながら後ずさりでそっと自分の机に戻りました。心の中では,(やばかったかな)と思いながら。今では,自分の車を留学の時,日本から自前で米国に運んだ人はそうはいないだろうと思いますし,思い返すたびに,よくやったよなと思います。でも私が室長で,同じ状況が発生したら,室長の言葉の前に「ばかやろー」がつくと思います。

続きは,明日に。ではでは。

技術英会話エッセイ 目次
たつひとの「その時私は」物語 目次

高橋達人 tatsudoc@nifty.com