たつひとの富士山 その25:2025年 四年目の富士登山

登山三日前の富士山

 2022年からはじめた富士登山,四年連続四回目の富士登山になります。昨年から山梨県側で始まった入山料徴収は,今年は静岡県側の三つの登山道でも行われることになりました。金額や一入山あたり4000円で,事前にクイズ形式の事前勉強もしないといけません。勉強が終了,課金し登録が終ると,入山用のQRコードが発行されます。

サンシャインツアーの案内図をベースに手を加え示した行程図です。

 今回も毎年お世話になっているサンシャインツアーでいつもの新宿西口新宿センタービルの南側に集合し,ここから観光バスで出発です。ほぼ満員の乗客を乗せたバスは,新宿を11時40分に出発し中央自動車道で一路富士山に向かいます。途中,談合坂サービスエリアでの休みを挟んで,河口湖富士吉田まで,ここで吉田口ルートの人と別れて,別のバスに乗り換え,目的地の登山口,富士宮口五合目まで行きます。

2025年の富士宮口の富士登山パンフレット

富士吉田から富士宮口五合目へ向かう東富士五湖道路を走行中に富士を望むと,富士山の上の方はまだ雲の中です。

 ツアーバスが富士宮口五合目駐車場に着いたの15時すぎとなりました。ガイドを伴わないフリーのコースの人は,各自入山手続きを行います。

 登山道の入口道路には,事前にネットで登録していない人の学習用に簡易ボックスが並んでいます。こちらはQRコードを示して,手首に 静岡県2025入山証を付けてもらい,登山口を出発です。
 忘れずにヤマップで作っておいた登山計画の「活動を開始」をクリックします。これで,家族にも登山を開始したことがメールで届きます。

サンシャインツアーホームページから

 富士宮口五合目は,富士山の四つある登山道の五合目の中では,一番標高が高く2400mとなります。


 標高が高い分,頂上までの距離は短いですが,それでも2400mから富士宮口山頂の3720mの差は1320mでこれをのぼることになります。

これをビルの階数にすると330階,階段にすると 6600段になります。また,富士宮口ルートは,登山道が直線的で急な登山となっていて,登りは体力勝負,降りるときは転んだ時のことを考え慎重な足運びが,特に年配者に求められます。

また,この富士宮ルートは登山道と下山道が同じ道で混雑しやすいです。

 今日の宿泊は昨年と同じ元祖七合目山口山荘です。元祖七合目は標高3010mで,3000m越えになります。

今回は,大阪からバスできた中学二年生の約300人の集団登山のグループと一緒になりました。男子は八合目,女子は新七合目の山荘目指して登山です。ガイドさんは,総勢20数名で大掛かりなイベントです。

 真新しい靴,ウエアが目立ちます。


 六合目までは広い登山道ですが,ここからは,譲り合いが必要な登山道となります。まだ,雲が漂っています。

新七合目は,標高2780mです。五合目から380mのぼってきたことになります。


 元祖七合目まであと300mの標識があるところを過ぎて,宝永山 (標高2693m) をみるとその向こうに影富士です。斜めにスーッと黒い影が見えます。なかなか影富士は見ることが難しいと言われています。

 元祖七合目 山口山荘に到着です。昨年も第1日目の宿泊でお世話になりました。カーテンでグループごとに区切られています。

富士山 二日目 登山・登拝・お鉢巡り

登頂に向けて

 山口山荘からの出発は,仮眠したあと,深夜11時すぎにごそごそと準備し,真夜中に出発するグループ,1時頃にごそごそ動き出し2時過ぎに出発する人,あとは,山荘で日の出を迎えてから出発する3つのグループに分かれます。

←朝焼けです。綺麗です。ここでは,日の出は見ることができず,山腹から朝日がのぞくころには,空が白く明るくなってしまっています。吉田口側では,どの山荘からも日の出を見ることができるので,日の出目当ての方は,山頂で震えて待たなくても山荘から楽しめます。

日の出前の夜景です。晴れていて麓までよく見えます。
八合目以上は富士山本宮浅間大社境内地です。八合目直ぐ上に登山道脇に鳥居があります。
九合目 標高3460mを通過です。今日は登頂,お鉢巡りの後,ここまで下山して宿泊です。
九合目の万年雪山荘の右に白く光る万年雪が見えます。
八合目と九合目の間にある二本の柱です。コインがたくさん柱の裂け目に差し込まれています。

 二年前2023年に,リベンジ登山で宿泊した九合五勺の胸突山荘です。標高3590mです。
ここより高い山は富士山しかありません」と天候悪化で登山スタートが遅れ,登頂を断念せざる得なかったグループにガイドの人が説明していた場所です。

 胸突山荘の屋根越しに見た頂上です。もう少しです。

 胸突山荘からみた宝永山です。宝永山は高さ2693mですので,標高差約900mです。

←腰を下ろして休んでいる方が,今年数えで99歳の佐川トメさんです。昨年,一昨年の高齢登拝とはい者名簿の先頭に乗っている方で,昭和2年生れ,現在は福島県に住まわれています。
 周りの人はおつきの人と,ドキュメンタリーを撮るテレビ局の人です。佐川さんと気が付くと登山者は声を掛けたり挨拶したりしています。
 すごいですね。ここまで6日間かけて登ってきたそうです。

 昨日,新七合目に泊まり夜中に登頂した中学二年生の女子グループとのすれ違いです。狭い登山道なので,しばし休憩です。

 頂上手前の鳥居です。あともう少し。

 自衛隊の訓練登山です。陸上自衛隊の人と海上自衛隊の人と混成部隊です。服装の色で分かります。
 当然,抜かれますので,一人ひとりに声掛けしました。訓練なのに「お疲れさま」では変なので,「ご苦労様です」と。

登拝


 富士宮口頂上,標高 3720m に登頂しました。まずは,奥宮参拝です。

 署名後,頂いた扇子に昨年と違う御朱印を押していただきました。
 昨年は,あったお神酒は今年から亡くなったそうで,からわけももらえなくなりました。少し寂しいです。

 今回は年齢が疑われないように,自動車免許証を提示してから,登拝とはいの署名です。名前,住所,登拝回数を書きます。登拝回数は自己申告で,当方は4回目と書きました。この12月に2025年の登拝者名簿が神社から送られてくるのが楽しみです。
登拝者名簿に記帳できるのは,数えで70歳からです。昨年は,906番でした。一昨年は,1400番,果たして今年は。

剣ヶ峰

←富士宮口頂上から剣ヶ峰に向かいます。あそこまで登れば,日本一の剣ヶ峰と思うと元気が出ます。

晴れた剣ヶ峰山頂
標高3776m です。
東側は空が晴れ渡り
青く遠方まで見えます。

剣ヶ峰から見た富士山火口です。

お鉢巡り

 お鉢巡りは,富士山火口を一周する約3kmのトレッキングコースです。昨年に続けて2回目の挑戦になりました。今回は晴れていて,富士五湖など多くの景色を眺めることができました。
 時計回りでのお鉢巡りでしたので,来年は反時計回りにチャレンジです。

お鉢巡りから見た本栖湖もとすこ
お鉢巡りからみた河口湖かわぐちこ
お鉢巡りから見た山中湖やまなかこ

←久須志くすし神社 (東北奥宮 ,奥宮の末社)
2022年の初登頂時は,8月の終わりで,既に神社は閉まっていて,登拝記帳はかないませんでした。

山伏さんがほら貝を吹いて成就岳の祈祷です。御祈祷に立ち会った周りの人は私以外すべて外国人です。

お賽銭箱は蓋がなく,覗いてびっくり,お札や硬貨が多く入っていました。

 ↑吉田口頂上のお鉢巡りの反対側に剣ヶ峰が位置します。あそこまで登るのかと思うと少し,心が折れるかもしれません。

 御殿場口頂上です。

    銀明水です。→
頂上の起伏によるわずかな落差によって湧く霊水です。

 お鉢巡りから見下ろす宝永山です。昨年2024年は,御殿場口頂上からプリンスルートで,見える宝永山を経由して下りたことを思い出します。

富士山 三日目 下山


↑万年雪山荘の中に掲げてある旗です。

万年雪山荘の石看板の右下に白い雪の塊が置いてあります。万年雪を山荘の人が,置いてくれたものと思います。

今年初めて,雪を触ることができました。


↑二回目の朝焼けです。ここでも,この時期は水平線からの日の出は見れません。

 ↑五合目の登山口に帰着しました。

←五合目から見上げた
 富士山頂上です。

 五合目からツアーバスで富嶽温泉「花の湯」に移動し,そこで昼食と温泉に浸かります。やはり,登山の後の温泉は格別です。その後,東京へ向けバスに乗り込みました。下車は羽田空港,東京駅,最終が新宿ですので,家に近い羽田空港で下り,帰路へ着きました。

 今回,4回目の富士登山で,初めて天候に恵まれ,下界まで鮮明に見ることができました。写真が多くなったのも,晴れの賜物です。富士宮口からの登山は3回目になりましたので,来年は,時期を同じに,吉田口からトライし,剣ヶ峰を目指すこととしたく思います。

ではでは。

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高橋達人 tatsudoc@nifty.com