80歳にして自分の宗教探し?(#8/8:補足)

神仏+α習合?

 紀伊半島をドライブし、自分の宗教は神仏習合と理解した事をお話しました。 しかし、この原稿を書いている内に、自分には神仏以外の宗教が混じっている事に気がつきました。

 埼玉県坂戸市にある日本最大の道教のお宮(聖天宮:下の写真)を見てきました。ご承知の方も多いと思いますが、中国伝来の仏教は、インド発祥の仏教に中国の儒教(孔子を祖)と道教(漢民族発祥で老子が纏めた)の概念が色濃く含まれており、日本に伝来してから陰陽道等の形で、あるいは孔子や老子の教えとして神仏習合の中に取り込まれて、現在に至っているようです。

20年程前に一度だけ台湾を訪問した事がありますが、路地のあちこちに小さなほこらが有った事を思い出します。

 道教は、「陰陽」、「五行」、「気」等の信仰、また「易」「風水]等の学問、「無」「仁」「道」等の概念、縁起の良い瑞獣「龍]「鳳凰」「麒麟」「鯱」等として日本人の考えや行動に強く浸透している。

 道教(どうきょう、拼音: Dàojiào)とは、中国三大宗教(三教、儒教・仏教・道教の三つ)の一つであり、中国の漢民族の固有の宗教。時には外来宗教を除いてその後に残る中国の宗教形式をすべて「道教」の名で呼称する場合もある。

 一般には、老子の思想を根本とし、その上に不老長生を求める神仙術や、符籙(お札を用いた呪術)・斎醮(亡魂の救済と災厄の除去)、仏教の影響を受けて作られた経典・儀礼など、時代の経過とともに様々な要素が積み重なった宗教とされる。道教は典型的な多神教であり、その概念規定は確立しておらず、さまざまな要素を含んだ宗教である。伝説的には、黄帝が開祖で、老子がその教義を述べ、後漢の張陵が教祖となって教団が創設されたと語られることが多い。

道教が幅広い内容を含むものであることは古くから指摘されており、たとえば南朝梁の劉勰が著した『滅惑論』では、道教の3つの要素たる「道教三品」として以下の三点を挙げている。

上:老子 - 老子の無為や虚柔の思想、  次:神仙 - 神仙の術  下:張陵 - 祭祀や上章(神々への上奏文を燃やす儀式)および符書(お札)の類

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参考データ:近隣諸国の宗教(2017年)

・世界平均:キリスト教31.1%、イスラム教24.9%、ヒンズー教15.6%、仏教6.6%、伝統宗教5.6%、無宗教15.6%

・中国:仏教8.8%、キリスト教3%、イスラム教2%、無宗教86.1%
・台湾:道教62.2%、仏教10.7%、キリスト教4.5%、無宗教は20.9%
・韓国:キリスト教20.7%、仏教14.0%、無宗教64%
・日本:仏教31%、神道3%、キリスト教1%、無宗教63%

文化庁「宗教年鑑」2021によると神道系が48.5%、仏教系が46.4%、キリスト教1.1%、それ以外が4% →神仏習合?

長い間の御訪問に感謝します。有難うございました。  (無機材会 安田榮一)

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