技術英会話エッセイ: カタカナ語は日本語,英語とは全く違います
英語がお上手な人はパスしてくださいね。
カタカナ語と英語。カタカナ語は日本語,英語とは全く違います。外来語をカタカナで表しますよね。明治時代はすごい人が多かったので,外来語を漢字にあてはめて色々な言葉を作ってくれました。今,中国で使われている言葉の6割 (7割という話も) は日本の熟語から由来したものだそうです。日本のお得意だった加工して輸出ですね。戦後になって外来語はほとんどがカタカナになってしまいました。現在では,漢字,ひらがな,カタカナの比率が 2:7:1 だそうです。
カタカナは英語にとって便利そうですが,発音にはほとんど役に立ちません。特に「r」と「l」,「th」と「s」の違いが明確ではありません。カタカナ語は日本語,英語ではないと断定して,一度は辞書やネットで発音を調べましょうね。最近はネットで英単語を発音してくれるので便利です。
カタカナ語は大切な日本語です。日本ではカタカナ語を英語風に発音する必要はありません。一方,海外にでると英語の発音しか通じません。
【ウルトラ】 ウルトラマンの影響で,ultraはウルトラですね。前々回の東京オリンピック体操の解説でもアナウンサーが言ってましたね「ウルトラC」。発音を辞書で調べてみましょう。びっくりしました? 本当にびっくりします。ウルトラマンは日本生まれなのがよくわかります。
【リチウム】 ハイブリッドカーや電気自動車,ボーイング787,潜水艦で話題のリチウム電池のリチウムは? なんと「l」と「th」が入っていて,lithiumです。カタカナ発音では全く通じません。元素記号の頭は大文字ですが,元素名も頭は大文字にしないといけないと思っていませんか。
【チタン】 チタンは軽くて丈夫な金属です。これは「r」「l」や「th」は絡みませんが titanium。発音とアクセントを調べてみて下さいね。
【チップ】 米国と同様にオーストラリアでも「チップ」は必要なのかな? ほとんどの場合,いりません。タクシーでは端数を渡すようです。チップ込の領収書をくれます。でもチップは「chip」でしょうか? 「tip」です。耳ではチップに聞こえなくはないけれど,自己発音記号では /ティプ/ かな。
難しい,また面白いカタカナ語と英語を今後もエッセイに載せていきます。
企画担当 高橋達人 tatsu.english@gmail.com