豊橋さんぽ(No.13 初詣と神社)
新年おめでとうございます。早いもので、21世紀に入ってもう1/4経過することになるのですね。昨年の12月から昨日(1月5日)まで40日ほど雨がなくほぼ毎日太陽の恵みを頂いて来ましたので、元旦の朝は豊橋市の東側に位置する弓張山地の山々越しに綺麗な初日の出を見ることができました。毎日のように見てきた日の出も、元旦だけは特別な気持ちになるのは、我ながらなんか不思議な気持ちがします。
普段あまり神社に詣でることはありませんが、今年は天気も良いので、初詣に行くことにしました。昨年初めて知ったのですが、私が住んでいる町内(駅の東側)は駅の西側にある羽田八幡宮が鎮守社とのことなので、少し離れていますが、二人で出かけました。神社へ行く途中にはJR飯田線、名鉄名古屋本線、JR東海道線、新幹線と多数の線路があり、跨線橋またはアンダーパスを通る必要があります。神社へ行くための最短コースになる、狭くて暗く長いアンダーパスをくぐり、15分ほどで到着しました。豊橋駅の両側にあるいくつかの町会に関係する大きな鎮守さまなので参拝者がそれなりに居るとは思っていましたが、境内の入り口に立つ鳥居よりも外までズラリと参拝者が並んで参拝する順番を待っていて、ちょっとびっくりです。たいへん不心得者と言われそうではありますが、鳥居の外から手を合わせ初詣とさせて頂くことにしました。(この八幡宮の主な主催行事である羽田まつりについてはNo.10で紹介済みです。)

これまでも散歩中にたくさんの神社を観てきましたが、この羽田八幡宮は創建672年と伝えられるほど伝統のある神社で、市内では筆頭の社格になる神社だとのことです。ちなみにこの辺りは江戸時代、三河国と言われていましたが、三河国の一之宮はJR飯田線の三河一宮駅からほど近いところにある砥鹿(とが)神社で、この辺りでは最も社格が高い神社です。一方、尾張国の一之宮は名古屋の少し北にある一宮市にある真清田(ますみだ)神社で、市の名前も尾張一宮がある都市という事で、一宮と名付けたようです。これら2つの一之宮よりは社格は下位にはなりますが、歴代城主の崇敬を受けていた由緒正しい神社が羽田八幡宮です。主祭神は応神天皇で、九州宇佐神宮の分霊をお祀りしているとのことです。
市内には主だった神社として、2月の鬼まつりを主催する伊勢神宮系の安久美神戸神明社(あくみかんべしんめいしゃ、主祭神:天照皇大神)、手筒花火発祥の神社で7月の祇園祭を主催する吉田神社(祭神:素盞嗚の尊)、吉田藩主の菩提寺がある市内東方に鎮座する伊勢神宮系の東田神明宮と”ええじゃないか”騒動発祥の神社として全国的にも有名な牟呂八幡宮(祭神:応神天皇、神功皇后)が挙げられます。このように有力な神社に伊勢神宮系の神社が多いのは、それだけ伊勢神宮との関係が密であると考えられます。実際、いまでも伊勢神宮に古式にのっとった様式に沿って生糸を紡ぎ、奉納する儀式が続けられているとのことです。これらの有力な神社はいずれも散歩で行ける距離範囲ですので、これまでにすべて参拝しています。

以上の主だった神社の他にも町内会ごとに鎮守社があり、町会によっては複数の神社があるところも存在するので、直観的には豊橋には随分神社があるのではと思っていました。そんなときに、年末年始のテレビ番組で神社数の都道府県ランキングなるものが紹介されていました。ちょっとこのデータに興味を持って、ネットでランキングを調べてみましたが、愛知県は3241社で全国で5位とのことで、私の直感通りにかなり多いことが分かりました。ちなみに、1位は新潟県(4695社)、最下位の47位は沖縄県(14社)でしたが、もっとも人口の多い東京都は1438社で22位、大阪府は何と719社で44位、神社仏閣が多いと思っていた京都府は1741社で19位とのことで、意外でした。さらに、愛知県内の市町村の神社数ランキングを検索したところ、豊橋市は名古屋市(409社)、豊田市(377社)、岡崎市(228社)、一宮市(214社)に次いで5番目に多く、164社でした。この結果は、ほぼほぼ現在の人口数順ではありますが、人口の割には名古屋市は明らかに少なく、豊橋も神社が多く作られた明治・大正時代頃までの人口(昭和時代までは豊橋市は愛知県で名古屋市に次ぐ人口の多い市でした)で考えると、人口当たりの神社数は豊田市、岡崎市や一宮市よりはずっと少ないことになります。また、豊橋市内の神社の名前数ランキングでは、神明社が19社で一番多く、次に多いのが素戔嗚神社(18社)で3番目に多いのが八幡社(14社)でした。ちなみに私がこれまでの散歩で見かけた神社を思い起こしてカウントしたところ、28社もありました。(参照したネットサイト:「神社統計順位発信サイト」)
今年も日々の散歩にまつわる色々な気づきを中心に紹介したいと思いますので、皆さん、是非お付き合いください。 (岡田清)