令和7年度 関西支部 見学会・懇親会
日本酒発祥の地、世界遺産の奈良で見学会・懇親会(関西支部)
2025年11月29日(土)、無機材会・関西支部の見学会・懇親会を奈良で開催した。無機材会・関西支部では、コロナ禍のR2~3年を除き、毎年、見学会と懇親会を行っている。
1998年に「古都奈良の文化財」が、ユネスコ世界遺産に登録されたが、単一の施設ではなく、市内の8つの地域遺産で構成され、街全体がひとつの価値を物語る遺産とされている。奈良が首都であった時代に創建された東大寺、興福寺、春日大社などが著名であり、JR奈良駅から東へ向かう通りは、外国人観光客など、大勢のヒトで賑わっている。
今回は、江戸~明治時代の面影を残す「ならまち」を散策した。近鉄奈良駅に集合し、奈良バスに乗車、奈良ホテル前を通り、福智院前で下車、「今西清兵衛商店」では、ワンコインで5種の利き酒を楽しんだ。奈良は、日本酒、清酒発祥の地とされる。日本書紀によれば、崇神天皇が夢の中で神様から神酒を奉納すれば疫病が収まると告げられ、三輪 大神神社にその神様を祭ったのがお酒の始まりと伝えられている。酒蔵の軒先に吊るされる「杉玉」は大神神社から全国の酒蔵に届けられている。また、奈良市東部山地にある正曆寺で清酒の原型とされる「諸白造り」が創られたと言われる。「今西清兵衛商店」は、明治時代創業、南部諸白の伝統を伝える酒造である。
次に、世界遺産に登録された「元興寺」を見学した。6世紀末に蘇我馬子によって開かれた法興寺が平城遷都に伴い移転したお寺であり、飛鳥・奈良時代の瓦も現存し、国宝、重文が多数安置されていた。この「元興寺」を中心とする一帯が「ならまち」と言われ、歴史的な町並みが風情ある趣きを醸し出していた。ただし、時折、自動車が通る。すれ違いには苦労しそうな道幅ではあった。
近鉄奈良駅に戻り、駅前の「和食とお酒 やまと庵 近鉄奈良駅前店」で懇親会を行い、近鉄奈良駅で解散した。奈良のお酒を楽しみ、「ならまち」を散策し、晩秋の奈良を堪能する有意義な時間を過ごすことができた。
(関西支部長 横川善之)
写真:今西清兵衛商店(上)、ならまち~三条通散策(中)、懇親会の後(下)





