豊橋さんぽ(No.23 花のまち)
早いもので来月は師走、11月は結構寒かった印象で、豊川にも北国からの水鳥の数が日に日に増えてきました。もう少しすれば紅葉も終わり、広葉樹の葉が落葉すると川岸からの見通しがよくなり、天気の良い日には南アルプスの山々の白い山並みが楽しめるようになります。
秋の名残ついでに今回は”花のまち”豊橋について紹介することにします。豊橋は市域の南部にある高師原や天白原周辺で白菜やキャベツなどの生産が盛んで、いわば意外にも隠れ農業都市です。実際に、農業生産額は県内で2位であり、全国でも9位にランキングされています。特に、大葉、トマトやウズラなどは地元でもよく知られています。この他にも花きの産出額も多く、全国1位の花き生産額を誇る愛知県内でもトップクラスに位置しています。中でも胡蝶蘭の生産量と産出額は県内で50%のシェアをもっています。このためでしょうか、JR豊橋駅の在来線(東海道本線と飯田線)と名鉄の共同改札口と新幹線の改札口とをつなげている東西通路には花の街をアピールする諸展示があります。例えば、JR豊橋駅の在来線と名鉄の共同改札口付近には”花の街”をアピールする常設展示コーナーがあり、四季それぞれに展示内容が更新されています。

その共同改札口と新幹線改札口をつないでいる通路には月替わりでいろいろな色彩の胡蝶蘭などの鉢植えが置かれています。こちらは階段とスロープを隔てるところに置かれているのですが、少々地味なので通行する人にはあまり意識されていなそうなのが残念な点です。

新幹線の改札口には地元出身の漫画家が豊橋を題材にした漫画を発表していることから、この推しなのでしょうか、漫画に登場するキャラクターの等身大の絵が飾られていたり、ストリートピアノが設置されていたりしますが、この秋の特別展示としてピンク色の胡蝶蘭による”しだれ桜”の展示が登場しています。こちらは市内の胡蝶蘭栽培業者による力作です。

この他、街中の各町内会では公益財団法人の豊橋みどりの協会と協力して歩道にプランターを並べ、季節の折々にいろいろな花を植え替えて道行く人々を楽しませてくれています。これからはそのような花々が少なくなり、散歩していても少し寂しい季節がやってくることになります。
(岡田清)

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