会長就任にあたって(片山恵一)

片山恵一会長
(1974年学部・1976年修士)

 2024年6月22日に開催された2024年度無機材会総会において、岡田清会長の後任として無機材会の会長を拝命した片山恵一です。今後2年間の任期中、微力ではありますが、無機材会の発展に尽くす所存です。何卒宜しくお願い致します。

 さて、無機材会はこれまで同窓会本来の目的である会員相互の親睦と大学活動への協力に加え、現役学生の支援にも重点を置いて活動して参りました。特に現役学生への支援として企業セミナーや工場見学会を開催してきましたが、これらの行事に参加してくれる学生数は年々減少していました。その原因は、就職に対する学生と会社の考え方が我々の時代とは全く異なってきている点にあり、同窓会が就職活動の場で役に立つことが殆どないような状況になってしまっていました。新型コロナ蔓延の際には、これらの行事を対面からリモートに切り替えましたが、参加者の減少を食い止めることはできませんでした。

 現役学生への支援という面から同窓会活動において最も障害となったのが、近年の卒業生の多くが無機材会の会員になってくれていないことです。工場見学会等を中止しましたので、無機材会役員が在学生と顔を合わせる機会は、年度末に開催される特定課題研究発表会だけになってしまいました。しかも、そこでも何人かの無機材会役員が審査員として参加させて頂くだけで、学生個々の情報を収集することなどはできません。新たな会員獲得ためには、こうした状況を打破する必要があります。そのためにも、まずは新入会員獲得のための新たな場を設けることが必須であるとの結論に達し、その方法について教員や学生の皆さんに意見を求めながら検討して参りました。その結果、卒業後一定期間を過ぎた卒業生を対象とする同窓会を開催し、そこに現役の学生/院生にも参加してもらい、卒業生との懇談の場を設けることに致しました。詳細については未定ですが、年末期の開催を目指して、役員会で検討を重ねて参ります。

 卒業生に関する情報については、昨年、大学と蔵前同窓会、それと各学科同窓会の三者間で協定が締結され、相互に情報を提供し合い、共有することについて、合意が成立しました。しかし、実務的な運用が期待されるのは、まだ暫く先になりそうです。

 また、会員の親睦に関してですが、これまで以上に本部は勿論、支部が活動を活発化する必要があると考えます。現在の支部活動は支部それぞれの事情もあって活動自体に差がありますが、支部の実情に応じた無理のない範囲で、積極的に支部活動を計画・実施して頂きたいと考えております。無機材会のホームページ(https://ceramni.matrix.jp/)には支部活動の予定や活動の結果を記載する場を用意してありますので、ご活用頂ければ幸いです。また、支部の中には、例えば北海道支部のようにその対象地域が広い割に会員が少なく、支部として活動すること自体が困難な支部があることも承知しています。中国・四国支部と九州支部におかれましても、似たような状況であると思います。こうした状況を変えるための活動を支部だけにお願いするのではなく、本部も一緒になって対応策を考えていく必要があると思います。そのためにも支部の現状を把握する必要がありますので、まずは支部の皆様と直接話し合う機会を設けたいと考えております。

 最後になりますが、我らが母校は来る10月1日付けで東京医科歯科大学と統合し、東京科学大学が誕生します。将来的には同窓会についても新たな組織が誕生し、無機材会にも新たな対応が求められることになるはずです。しかし、大学の統合が優先ですので、同窓会の統合等についてはまだまだ先のことになりそうです。無機材会としましては、変革の際に困ることがないよう、まずは未加入の卒業生と現役学生に無機材会の会員になって頂くことを目指して参ります。

 新たな体制になりましたが、会員の皆様にはこれまでと変わらずご支援・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

            

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