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フェライト磁石と東工大(その2)

磁心に使われる軟磁性材料には鉄損の低いことが求められる.鉄損は交番磁界を与えたときのエネルギー損失だ.これは主に交番磁界によって磁壁が運動することによるヒステリシス損と磁心(鉄心)の中に生じる渦電流による損失からなる. […]

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フェライト磁石と東工大(その1)

磁性材料の主な用途は永久磁石と電磁石や変圧器などの磁心だ.永久磁石はいったん磁化されるとその状態が長く保たれるタイプで,強力な永久磁石は保磁力と残留磁束密度が大きい.他方,電磁石や変圧器は磁心とそれに巻き付けて設置された […]

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東工大のペロブスカイト研究と誘電体

コンデンサーやPTCサーミスタに応用されているチタン酸バリウム(BaTiO3)や代表的な圧電材料[注1]のPZT(PbZr1-xTixO3)はペロブスカイト型の結晶構造だ[1]. 高温超伝導体として20世紀末に急に脚光を […]

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資本主義経済と市場介入

国家が経済を牛耳る計画経済に対し,国民が自由な経済取引を行う自由主義の経済をその対極とすると,その中間にはさまざまな経済システムが存在し得る.政府の介入を最小限に抑えた市場経済では経済活動の自由度が高いが,戦時中の統制経 […]

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民主主義の持続可能性

社会を記述するには,技術水準,統治方式,経済体制がキーワードだ.石器時代から農耕社会を経て工業社会への進化は技術水準による区分だ.封建制や民主制は統治方式の相違,資本主義や共産主義は経済体制による区別だ.太古からの歴史を […]

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歴史に学ぶ民主主義への道

独裁権力を掌中に収めるには平和裏での合法的な手続きで可能だが,封建制や全体主義的独裁体制から民主主義への移行には革命あるいは敗戦による体制崩壊が効果的だったようだ.事実,イギリスとフランスは革命とクーデターを繰り返して封 […]

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自動車技術のイノベーション

19世紀に優勢だった蒸気自動車と電気自動車に代わって,20世紀にガソリン自動車が優位となったのは技術革新が急速に進んだからだ.ガソリン自動車が登場したときには,エンジンの始動が面倒で危険だった.エンジンのクランクシャフト […]

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イノベーションを生みだすもの(その4)

18歳の学生であったウィリアム・パーキン(William Henry Perkin, 1838 - 1907)はアリル・トレイジンからキニーネを合成する実験を試みたが,うまくいかず,その理由を調べるために構造の単純な硫酸 […]

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イノベーションを生みだすもの(その3)

トーマス・エジソン(Thomas Alva Edison, 1847 - 1931)の炭素フィラメント材料の開発やアルヴィン・ミタッシュ(Alwin Mittasch, 1869 - 1953)のアンモニア合成触媒開発は […]

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Sunday Essayの目次(55話)

新たな記事を付け加えて,現在は55話となりました. 55.最小作用の原理は神からの啓示だったのか  (2024年3月10日公開) 54.科学的理解を阻むもの  (2024年3月3日公開) 53.磁気モーメントをスピンと呼 […]

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