Sunday Essay

Sunday Essay
権力に奉仕する大学の歴史とその変容

独裁権力を維持・強化するには地位を脅かすものを排除した統治機構の構築は重要だ.後継者の候補がいなければ独裁権力者がその地位を脅かされることもないからだ.他方,下層階級に属するものにとっては,統治機構の一翼に参入することは […]

続きを読む
Sunday Essay
アカデミーの変遷と学問の自由

ピタゴラス教団を率いたピタゴラス,原子論のデモクリトス,そしてソクラテス,プラトン,アリストテレスなど古代ギリシャで活躍した多くの哲学者の名は知られているが,その思想の詳細には不明な部分が多い[1a, 1b].現存する資 […]

続きを読む
Sunday Essay
ワグネルの著した日本のユーモアを読み解く

「日本のユーモア」の原書はJapanischer Humorで出版は1901年だ[1].和訳が1958年と1971年に刊行されている [2]. 著者の一人であるクルト・ネットー(Curt Netto)[注1]は1873年 […]

続きを読む
Sunday Essay
英国陸軍の役に立たない研究が米国海軍の役に立つ

米国海軍研究所(Naval Research Laboratory)のアーウィン(George Rankine Irwin)は1957年頃に破壊力学を産み出した[1].それは英国陸軍省(War Office)の王立航空機 […]

続きを読む
Sunday Essay
人を動かす(その2)

生物の行動は遺伝的に組み込まれたものが基本だ.生まれたばかりの水鳥の雛は刷り込み(Imprinting)によって親鳥を追って歩くようになる.生まれた直後に見た大きな物体を親と認識するプログラムが遺伝子に組み込まれているか […]

続きを読む
Sunday Essay
人を動かす(その1)

カーネギー(Dale Breckenridge Carnegie)は1936年に著書「人を動かす(原題 : How to Win Friends and Influence People)」を出版した[1].話し方講座の […]

続きを読む
Sunday Essay
窯業の時代を回顧する

日本セラミックス協会の始まりは1891年に設立された窯工会だ.翌1892年には大日本窯業協会に名称変更され,1893年には代表者として品川弥二郎が初代会頭に就任した[1].品川弥二郎が死去した1900年には榎本武揚が第2 […]

続きを読む
Sunday Essay
熱素説と光の粒子説の興亡を振り返る

熱は物体間を移動して,物体の温度を変化させる.物体の温度が変化すれば物体は熱膨張を示す[注1].熱膨張は温度の尺度として利用される.寒暖計はその応用だ.寒暖計で温度を測定するためには温度目盛りを設定する必要がある[1]. […]

続きを読む
Sunday Essay
電気の世界に想いを馳せる

原子を構成する原子核も電子も電気を帯びているから現実の世界は電気に満ち溢れているのだが,電気の正体は永いこと露わにならなかった.正負の電荷はクーロン力で近づくのですぐに中和されてしまい,電気の存在はひっそりと隠されていた […]

続きを読む
Sunday Essay
オンネスとベドノルツに学ぶ大発見への道

デュワー(James Dewar)は1896年に水素の液化に成功し,オンネス(Heike Kamerlingh Onnes)は1908年にヘリウムの液化に成功した.そのデュワーは1898年に液体水素温度(約20K)までの […]

続きを読む