Sunday Essay
原子と核とその内部を調査する
原子の概念の始まりは古代ギリシアの哲学者デモクリトスまで遡ることができるが,気体の性質や化学反応の法則が見いだされてから改めて原子説を提唱したのはドルトン(John Dalton)だ.ドルトンは1808年から3回に分けて […]
なぜ放射線はわかりにくいのか(番外編)
エックス線以外の放射線は核反応に関係し,核反応は素粒子に関係する.放射線がわかりにくいのは,素粒子の世界がわかりにくいからだ. 素粒子の世界を分かり易く解説したインターネットサイトとしては,高エネルギー加速器研究機構の「 […]
なぜ放射線はわかりにくいのか(その4)
放射線がわかりにくいのは,確率的な健康被害を受ける線量の評価基準としている実効線量が計測器で測定可能ではないからだ.吸収線量に放射線加重係数を乗じて等価線量を算出し,それに組織加重係数を乗じて実効線量を算出するのだ.外部 […]
なぜ放射線はわかりにくいのか(その3)
放射線がわかりにくいのは,確率的な健康被害を受ける線量の評価基準としている実効線量の算出方法が随時変更され,それによって自然放射線による被ばく線量が時代とともに変化してきたからだ.これはICRP(国際放射線防護委員会)の […]
なぜ放射線はわかりにくいのか(その2)
放射線がわかりにくいのは,さまざまな粒子線や電磁波のなかで電離作用のあるものをまとめて放射線としているからだ. エックス線とガンマ線は電磁波の一種だが,明確な区分はない.荷電粒子が減速するとき,制動放射によってエネルギー […]
なぜ放射線はわかりにくいのか(その1)
文部科学省は「小学生のための放射線副読本」と「中学生・高校生のための放射線副読本」を作成し,環境省は平成26年以来「放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料」を毎年発行している.そして日本アイソトープ協会の提供する […]
権力に奉仕する大学の歴史とその変容
独裁権力を維持・強化するには地位を脅かすものを排除した統治機構の構築は重要だ.後継者の候補がいなければ独裁権力者がその地位を脅かされることもないからだ.他方,下層階級に属するものにとっては,統治機構の一翼に参入することは […]
アカデミーの変遷と学問の自由
ピタゴラス教団を率いたピタゴラス,原子論のデモクリトス,そしてソクラテス,プラトン,アリストテレスなど古代ギリシャで活躍した多くの哲学者の名は知られているが,その思想の詳細には不明な部分が多い[1a, 1b].現存する資 […]
ワグネルの著した日本のユーモアを読み解く
「日本のユーモア」の原書はJapanischer Humorで出版は1901年だ[1].和訳が1958年と1971年に刊行されている [2]. 著者の一人であるクルト・ネットー(Curt Netto)[注1]は1873年 […]
英国陸軍の役に立たない研究が米国海軍の役に立つ
米国海軍研究所(Naval Research Laboratory)のアーウィン(George Rankine Irwin)は1957年頃に破壊力学を産み出した[1].それは英国陸軍省(War Office)の王立航空機 […]